今月の一言

毎月1回、その時々のトピックスをお送りしています。

2013年12月

 

「ころばぬ先のつえ」

 

師走に入り、日一日と寒くなってきたように思います。

さて、司法書士会では「ころばぬ先のつえ」をスローガンに成年後見制度の普及を図っていますが、高齢の家族が脳こうそくなどで倒れた場合、どうしていいかわからないと言った相談をうけることがあります。

まず病院へ入れるのは最初ですが、2~3ヶ月もすると、病院から「これ以上良くならないので、別の施設を探してください。必要なら相談にのります」と言われ退院をすすめられます。

でも退院して、家につれて来るほどの健康状態が良好ならいいですが、寝たきりとか徘徊をしたりするとかなると、面倒を見る家族が必要となり、全員が仕事を持っている場合には、「さあどうしよう」と困ってしまいます。

私も同様の経験をして施設探しに歩き回ったことがありました。しかし、長期にわたり入所となると、費用のこと、付き添いのことなど、次から次へと問題が発生してきて、病院を退院してから2~3ヶ月は、本当に疲れて家族ともども疲労困憊と言ったところでした。

このような経験から、家族の中で具合が悪くなった方が出た場合、どのように対処したらいいか、みなさんと一緒に考えたいと思い、「成年後見セミナー」を開催することにしました。

「倒れてすぐ後見」とまではいかないにしても、倒れた家族が、家を建てるとかお金を借りるとか、相続が発生していた場合などは、直ちに後見人選任の問題も出てきます。

家族が倒れてから、後見制度まで、一通りの流れを頭に入れて、しっかりした備えをしておいてください。