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意識は変わる
9月4日、婚外子の相続の際の持分を、普通の子供の半分にしていると言う民法の規定に「違憲」と言う判決が出た。
明治以来続いていた「嫡出子」「非嫡出子」の区分に法の救済措置がとられることになった。
子供の立場に立つと、親の責任を子供が背負わされるのは不合理と思う。一方、区分をつけることにより、「非嫡出子」を出来るだけ少なくし、正常な形での夫婦関係を推進し秩序の維持を守り、法的安定性を持たせることも、それなりにうなずけることもある。
どちらが正しく、どちらが悪いと言う善悪判断で決着をつける問題ではないが、「子供の人権を守る」と言う方向に世の中が動き、法律に変化を与えたのだと思う。
これによりどのような変化が出てくるのか、まだ読めない所はあるものの、今後の遺産分割手続きを変えていくのは間違いない。
また出生届なども変わってくるに違いない。
最近相続につき、法的持分で分割する例が少しずつ増加している。今までのように長男、長女が多く、他は放棄するのが主だった所も変わってきている。
時代は確実に人の意識を変えている。